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ZEBとBELSの違いは?ZEB化を成功させるコツや最新の補助金制度も解説

オフィスビルや工場など、非住宅で使うエネルギー消費の実質ゼロを目指す「ZEB」。

同じく省エネ性能を評価するBELSとの関係や、ZEBを選ぶ利点に興味を持つ方もいるでしょう。

この記事では、ZEBとBELSの違いやZEB化を成功させるコツを解説します。

2026年度に使える補助金制度も記載するので、これからZEB化を検討する際の参考にしてください。

ZEBとBELSの違いは?

ZEBとBELSの違いは、ネット・ゼロ・エネルギーを目指すかどうかです。

ZEBはBELS評価の一部で、BELS評価の中でZEB基準を満たしている場合、BELSの評価に加えて「ZEB」の表示をすることができます。

ここからはZEBとBELS、それぞれの概要について詳しく解説します。

BELSとは

BELSとは、建築物の省エネ性能を評価してランクづけする制度で、建築物省エネルギー性能評価制度とも呼ばれます。

国土交通省が定める第三者認証制度のひとつで、建築物の省エネ性能の評価や表示を専門機関が公正かつ的確に実施するのが目的です。

対象建築物

BELSは住宅・非住宅、新築・既存問わず、原則すべての建築物が評価を受けられます。

非住宅の場合、工場・事務所・百貨店・ホテル・病院・飲食店・集会場などが該当します。

評価方法

BELSの評価に用いるのは、BEIという指標です。

BEIとは、実際に建てる建築物の設計一次エネルギー消費量を建築用途や地域などの条件によって定められる基準一次エネルギーで除した値で、数値が小さいほど省エネ性能が高いと評価されます。

引用:国土交通省「省エネ基準の概要

また住宅では、断熱性能も評価の対象です。

断熱性能はUA値(建物からの熱の逃げやすさ)とηAC値(建物値の日射熱の入りやすさ)で算出し、低い方の数値を示します。

評価ランク

BELSはBEIの結果を元に、星の数で評価付けをします。

再エネ設備がない住宅では星4つで、再エネ設備がある場合は星6つで示すのが特徴です。

星の数が多いほど、省エネ性能が高いと判断できます。

引用:国土交通省「建物も省エネで選ぶ時代へ

断熱性能は家の数で示していて、マークが増えるほど断熱性能が高いと判断できます。

引用:国土交通省「建物も省エネで選ぶ時代へ

非住宅は、BEIのランクのみ表示されます。

BELSを申請する流れ

BELSの申請窓口は、国が認めたBELS評価機関です。

評価機関は、住宅性能評価・表示協会の公式サイトから検索できます。

申請に必要な書類は、次の通りです。

・BELSに係る評価申請書

・BELSに係る評価物件 掲載承諾書

・設計内容説明書

・申請添付図書

・一次エネルギー消費量及び外皮計算書

・その他必要な書類

申請の流れは、次の通りです。

引用:住宅性能評価・表示協会「BELS申請

BELS認証を受けると、次のようなラベルを表示できるようになります。

引用:国土交通省「省エネ性能表示制度

申請時期に決まりはありませんが、省エネ適判と同じ評価機関に並行して申請すると、計算書等の添付を省略することも可能です。

ZEBとは

ZEBとは、建築物で消費するエネルギーを省エネと創エネを組み合わせることで実質ゼロにするのを目指す制度です。

ただエネルギー消費量を大幅に削減するだけでなく、室内環境の快適さを維持することも重要視しています。

対象建築物

対象はホテル・工場・病院・オフィスビルなどの非住宅で、住宅の場合はZEHが該当します。

新築・既存どちらでも評価可能です。

ZEBの4つの段階と認証基準

現在国内ではZEBの実現・普及に力を入れていますが、ZEBの実現には厳しい省エネ設計が求められるので導入しにくいデメリットがあります。

そこで地域の実情や建築物の規模に合わせて、4段階のレベルを設けています。

引用:環境省「ZEBの定義

ZEBを申請する流れ

BELS評価を受け、施工・運用に至るまでのプロセス例は次の通りです。

引用:「公共建築物におけるZEB事例研究

ZEBの認定を受けるには、BELS評価でBEIが0.5以下だと証明する必要があります。

ZEB認証を受けた建築物は、下記のラベルのように「ZEB水準」と「ネット・ゼロ・エネルギー」の表示が許可されます。

引用:国土交通省「省エネ性能表示制度

2030年には新築非住宅の平均でZEB水準へ

引用:環境省「ZEB普及目標とロードマップ

2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」では、2040年度に向けた再エネの主力化とともに、工場・オフィス等の非住宅建築物におけるZEBの普及拡大が強く打ち出されました。 実務面で特に注意すべきは、2025年4月の建築物省エネ法改正により、原則すべての新築住宅・非住宅において「省エネ基準への適合が義務化」された点です。 これにより、基準を満たす省エネ計算や設計図書が整備されていなければ建築確認が下りず、着工そのものができないというシビアな状況になっています。さらに、2024年度からは大規模非住宅の、2026年度からは中規模非住宅のBEI基準がZEB水準へと段階的に引き上げられており、ZEB認証の取得有無にかかわらず、高水準の省エネ設計はゼネコンや設計者にとって避けて通れない必須要件となっています。

BELS評価でZEBを取得する4つのメリット

BELS評価でZEBを取得することで得られるメリットを、4つ解説します。

快適性や生産性が高まる

建築物の省エネ性能を上げるには、外の熱が室内の熱に影響しにくくするための断熱性能を高める必要があります。

そのため外の暑さや寒さに室内温度が振り回されず、快適な環境を保ちやすくなるのがメリットです。

快適な環境は働く人のモチベーションも落ちにくく、生産性も向上する効果が期待できます。

ランニングコストが削減される

エネルギーの消費量が少なくなれば、必然的に電気代やガス代などエネルギーにかかる費用も削減されます。

エネルギー消費を50%削減したから50%電気代も削減できる、とまではいかないものの、省エネと創エネを組み合わせ、余剰分のエネルギーを売電するという仕組みで、従来の建築物よりも電気代が30~70%程度削減されるケースもあるようです。

企業価値や不動産価値、事業持続性が向上する

近年、国内外の不動産・金融市場では、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視する「ESG投資」がスタンダードとなっています。 建築物のZEB化は、企業がESG経営を実践している強力な証座となり、GRESB(グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク)などの環境不動産評価の向上に直結します。 デベロッパーやビルオーナーにとっては、環境意識の高い優良テナントの誘致に有利に働くほか、光熱費削減分を賃料に上乗せして収益をシェアする「グリーンリース契約」を結ぶことで、空室率の改善や賃料プレミアム(不動産価値の向上)といった明確な経済的メリットが期待できます。

さらに万が一の災害などで電力供給が滞った際も、創エネで自給自足することにより、事業を持続することがかないます。

補助金などの恩恵が受けられる

ZEBは国が総力を挙げて推進している事業であるため、導入コストの負担を軽減する手厚い補助金制度が毎年用意されています。 2026年度(令和8年度)においても、環境省の「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業」等として、前年度を大幅に上回る125億円の概算要求が計上されており、国としての支援体制はさらに強化されています。 新築だけでなく、既存建築物の改修(ZEB化)に伴う高効率空調、照明設備、再エネ設備なども幅広く補助対象となる見込みです。

引用:環境省「建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業

2026年4月現在、今年度の各種補助事業の公募が順次開始される時期となります。補助金は予算上限に達し次第終了となるケースが多いため、活用を検討する事業者は、環境共創イニシアチブ(SII)等の公式サイトを注視し、設計段階から早期に申請準備を進めることが成功の鍵となります。

また補助金を利用する場合は工事期間が決まっているため、工事スケジュールの調整が必要です。

ZEBを取得する際の注意点

ZEB化には高性能な省エネ設備が不可欠なので、どうしても一般的な建築物に比べて初期コストが高くなりがちです。

前述した補助金制度はZEB化の初期コストを抑えるのを目的にしているので、積極的に活用しましょう。

またZEB化には、省エネに関する専門的な知識が求められます。

特に補助金を利用する場合は工事期間に決まりがあったり、申請書類が多岐に渡ったりするため、スムーズに進める必要があります。

担当者への負担や申請ミスを防ぐために、申請の代行を専門的に扱う業者への外注も検討しましょう

建築物のZEB化を成功させる2つのポイント

建築物のZEB化は時間もコストもかかるため、早めの計画と周知が重要です。

ここではZEB化を成功させるためのポイントを、2つ解説します。

ZEB化方針を具体的に位置づける

時間とコストのかかるZEB化は、早期の段階でZEB化方針を位置づけることで、周囲の理解を得られやすくなります。

例えば公共建築物のZEB化を目指す場合、行政計画にZEB化の方針を位置づけ、具体的にどのような環境性能を目指すのか、それによってどのようなメリットがあるかなどの目標を提示し、費用対効果を明確に提示しましょう。

早期に仕様や機器を選定する

ZEB化には複雑な省エネ計算が必要なので、基本設計の段階である程度計算方法や機器の仕様などを選定しておくことが大切です。

例えば省エネ計算にはWEBプログラムが利用できますが、技術によっては評価されないものもあります。

また設計者の独断で省エネ性能の高い設備を導入していっても、施主や利用者にとって快適でないケースも考えられます。

設計者と施主ですり合わせを行い、省エネと実用性のバランスをとることも重要です。

まとめ

ZEBは、省エネと創エネを組み合わせてネット・ゼロ・エネルギーを実現し、BELS評価を受けることで認証されます。

今後ZEB水準が省エネ基準に引き上げられていくので、非住宅の建築に関わる事業者はZEB化や省エネに関する専門知識を積極的に取り入れていく姿勢が求められています。

一方で、ZEB化に伴う複雑な省エネ計算や、補助金申請に必要な多岐にわたる設計図書の作成・手続きは専門性が非常に高く、ただでさえ多忙な設計担当者への大きな業務負荷となっています。 特に建設業界では、時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)への対応が急務となっており、設計部門の労働時間削減と生産性向上は経営上の最重要課題です。 こうした背景から、専門性の高い省エネ計算や煩雑な補助金申請手続きは外部の専門業者(BPO)へ戦略的にアウトソーシングし、自社の設計士はクリエイティブな意匠設計や施主への提案といった「コア業務」に集中できる体制を構築することが、ZEB時代を勝ち抜くためのスタンダードになりつつあります。

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